マイコプラズマ肺炎大流行中!

マイコプラズマ肺炎:その症状、診断、治療法と予防について

現在、日本全国でマイコプラズマ肺炎が大流行しており、多くの患者さんが来院しています。
このブログでは、マイコプラズマ肺炎について詳しく解説し、症状や治療法、予防策などを中心にご紹介します。

マイコプラズマ肺炎とは?
マイコプラズマ肺炎は、Mycoplasma pneumoniae という細菌によって引き起こされる肺炎です。
この細菌は、一般的な細菌とは異なり細胞壁を持たないため、通常の抗生物質では効果がなく、
治療には別の種類の抗生物質が必要です。
特に小児や若い方に多く発生しますが、成人でも感染することがあります。
感染のピークは秋から冬にかけてであり、飛沫感染が主な感染経路となります。

マイコプラズマ肺炎の症状
マイコプラズマ肺炎は、一般的な風邪やインフルエンザと初期症状が似ているため、見分けが難しいことが多いです。
ただし、いくつかの特徴的な症状があります。

■咳: マイコプラズマ肺炎の最も顕著な症状の一つです。
特に、乾いた咳(空咳)が長期間続くことが多く、夜間に悪化することがあります。あまり痰は絡みません。

■発熱: 発熱は軽度から中等度で、通常は38℃前後の熱が続きますが、高熱が出ることもあります。

■喉の痛み: 咳と同時に喉の痛みが現れることが多いです。

■全身のだるさや疲労感: 全身がだるく感じたり、疲労感が長引くことがあります。

■頭痛や筋肉痛: 風邪やインフルエンザに似た症状として、頭痛や筋肉痛を訴える患者もいます。

これらの症状は、通常、2〜3週間にわたって続くことが多く、
適切な治療を受けないと肺炎が進行し、重症化するリスクもあります。

マイコプラズマ肺炎の診断方法
血液検査: 感染による炎症の程度や白血球の増加などが確認できます。
胸部X線: マイコプラズマ肺炎では、X線で肺に陰影が見られることがありますが、
    典型的な細菌性肺炎とは異なる特徴を示すことが多いです。
PCR検査・抗原検査: 鼻や喉の粘膜からサンプルを採取し、Mycoplasma pneumoniae の遺伝子や抗原を特定する検査です。
    精度が高く、迅速に診断が可能です。

これらの診断手段を駆使して、早期発見と治療を行うことが重要です。

マイコプラズマ肺炎の予防策
マイコプラズマ肺炎を予防するためには、以下のような対策が有効です。

①手洗い・うがいの徹底: 外出後や人混みの後は、しっかりと手を洗い、うがいをする。
②マスクの着用: 飛沫感染を防ぐため、特に風邪症状がある場合や人混みではマスクを着用することが推奨されます。
③規則正しい生活: 免疫力を高めるために、十分な睡眠やバランスの取れた食事、適度な運動を心がけましょう。
④早期診断と適切な治療: 症状が現れたら、すぐに医療機関で診断を受け、早めに治療を開始することが大切です。


感染が拡大している現状では、感染者が他者に病気を広めないための対策も重要です。
特に、学校や職場などで集団感染が起こりやすい環境では、
感染者の隔離や適切な休養が求められます。
また、家庭内でも、患者と他の家族との接触をできるだけ避け、
特に寝具や食器などの共有は避けるようにしましょう。


当クリニックでは、マイコプラズマ肺炎に関するご相談や診療を随時受け付けております。
症状が気になる方はお気軽にご来院ください。
マイコプラズマ肺炎|厚生労働省

咳がでる症状と病気 – 大阪市西区 西大橋・本町・心斎橋・四ツ橋の内科・呼吸器内科・循環器内科 みんな幸せクリニック

マイコプラズマの電子顕微鏡写真(提供・国立感染症研究所)