糖尿病とは?原因・症状・治療・食事のポイントをやさしく解説

こんにちは。今回は「糖尿病」について、患者さんやご家族の方にわかりやすく解説していきます。
糖尿病は誰にでも起こりうる身近な病気でありながら、放っておくと合併症につながる怖い側面もあります。
でも、早めに気づき、正しい治療や生活習慣の改善に取り組むことで、健康的な毎日を送ることは十分に可能です。


糖尿病とは?どんな病気?

糖尿病は、血液中のブドウ糖(血糖)が高い状態が続いてしまう病気です。
血糖値が高い状態が長く続くと、動脈硬化や失明、腎不全など、様々な合併症を引き起こす可能性があります。

ここではまず、「糖尿病の種類」と「主な症状」について見ていきましょう。


糖尿病の種類と特徴

糖尿病は大きく分けて 3つのタイプ があります。

  1. 1型糖尿病
    • 自己免疫などの影響で、膵臓のインスリンを作る細胞が破壊されることで発症します。
    • インスリンがほとんど出なくなるため、注射によるインスリン補充が必要になります。
  2. 2型糖尿病
    • 日本人の糖尿病の多くがこのタイプです。
    • インスリンの分泌が不十分になったり、効き目が悪くなることで血糖値が高くなります。
    • 食生活や運動不足、肥満などの生活習慣が大きく関わります。
  3. 妊娠糖尿病
    • 妊娠中に初めて血糖値が高くなる状態です。
    • 妊婦さんと赤ちゃんの健康に影響するため、早めの対応が必要です。

いずれのタイプも、医師による正確な診断と適切な治療がとても大切です。


糖尿病の主な症状

糖尿病は初期のうちは自覚症状がほとんどないことも多いですが、進行すると次のような症状が現れることがあります。

  • のどの渇き
  • 尿の回数・量が多くなる(多尿)
  • 急な体重減少
  • 疲れやすい
  • 視力の低下
  • 傷の治りが遅い、皮膚のかゆみ

こうした症状に心当たりがある場合は、早めに検査を受けましょう。
早期発見・早期治療こそが合併症を防ぐカギ です。


糖尿病の原因を徹底解説

糖尿病の発症には「遺伝」と「生活習慣」の2つが大きく関わっています。


遺伝的な要因

家族に糖尿病の方がいると、自分も発症しやすいことがわかっています。
ただし、遺伝だけで決まるわけではなく、生活習慣が大きく影響します。
「体質的にリスクがあるかもしれない」と意識して、生活習慣に気を配ることが予防につながります。


生活習慣の乱れが招くリスク

次のような生活習慣は糖尿病の発症リスクを高めます。

  • 高カロリー・高脂肪の食事
  • 運動不足
  • 肥満(特に内臓脂肪型肥満)
  • 喫煙

生活習慣を改善するだけでも、糖尿病のリスクは大きく下げることができます。


糖尿病の食事療法:何を食べたら良いの?

糖尿病治療の柱の一つが 食事療法 です。
「食べてはいけないもの」ではなく、「どう食べるか」を工夫することで血糖値を安定させ、合併症を防ぐことができます。


血糖値を上げにくい食材選び

  • 白米よりも 玄米や雑穀米
  • 食パンよりも 全粒粉パン
  • 野菜・海藻・きのこ類などの 食物繊維を多く含む食品

食物繊維は血糖値の急上昇を抑えてくれるため、積極的に取り入れることをおすすめします。


適切な食事量とバランス

  • 主食(炭水化物)・主菜(たんぱく質)・副菜(野菜)をバランスよく
  • 魚、鶏肉、大豆製品などの低脂肪なたんぱく質を選ぶ
  • 揚げ物や脂身の多い肉は控えめに
  • 良質な油(オリーブオイル、青魚など)を適度に取り入れる

「食べない」ではなく「バランスよく食べる」ことが大切です。


糖尿病の治療法:薬物療法と生活習慣改善

糖尿病の治療は「薬」と「生活習慣改善」の両輪で行います。


血糖降下薬の種類と効果

糖尿病の薬にはさまざまな種類があり、代表的なものは以下の通りです。

  • インスリン注射:直接インスリンを補う
  • スルホニルウレア薬:インスリンの分泌を促す
  • DPP-4阻害薬:インスリンの分泌を助ける
  • SGLT2阻害薬:尿から糖を排出する

薬の選択は患者さんの状態によって異なるため、必ず医師の指示に従いましょう。


生活習慣改善の重要性と具体的な方法

薬を飲むだけでは不十分で、生活習慣の改善が不可欠です。

  • 食事療法:先ほどのバランス食を意識
  • 運動療法:1日30分程度、ウォーキングなど無理なく続けられる運動
  • 禁煙:血糖コントロールだけでなく心臓病や脳卒中の予防にもつながる

毎日の積み重ねが、将来の健康を守ります。


まとめ

糖尿病は特別な人だけの病気ではなく、誰にでも起こりうる病気です。
しかし、早めに気づき、治療や生活習慣の改善に取り組めば、健康的な生活を送ることは十分に可能です。

  • 疑わしい症状があれば早めに受診
  • 食事や運動など、日常生活を少しずつ見直す
  • 医師と一緒に治療を続ける

小さな一歩からで大丈夫です。諦めずに続けることが、合併症を防ぎ、元気に暮らすための最短ルートです。


👉 このブログを読んで「自分も糖尿病が気になる」と思った方は、ぜひ一度検査を受けてみてくださいね。
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