浮腫(むくみ)について
浮腫は足がむくむということで受診されることが多いです。
ただ、浮腫(むくみ)の正体は血管から漏れ出た余分な水分のため、
体勢により移動し長く寝ている人なら背中側やお尻がむくむこともあります。
両足の浮腫
よくあるのは足の浮腫です。
まずは両方の足がむくんでいるか確かめてみましょう。
両方の足がむくんでいる時は体全体にトラブルが起こっていることを意味します。
多くは、心不全、肝疾患、腎疾患などが代表的です。
その他、甲状腺の病気やタンパク質不足から浮腫が来ることもあります。
意外な浮腫の原因
また忘れてはいけないのが薬による浮腫です。
特に最近は漢方薬が処方されることが多くなってきており、
甘草という成分を含む漢方薬を長期的に内服していると浮腫みが生じることがあります。
中止にて速やかに改善するのが特徴です。
片足だけ浮腫んでいる場合
次に、片方の足だけがむくんでいる場合は、片方の足のみに浮腫の原因があると判断します。
関節の炎症(痛風など)、皮膚の炎症(蜂窩織炎など)、深部静脈血栓症、リンパ浮腫などが考えられます。
まずは、全身疾患から調べる必要がありますので、採血(ホルモン検査を含めて)、
レントゲン、心エコー(心疾患のチェック)、尿検査などを行い、
必要に応じて下肢のエコー検査やCTなどの検査が必要になることがあります。
病気の検査で原因がわからない場合
原因がはっきりしない浮腫はタンパク質摂取・吸収不足のことがあります。
食事指導などで改善することもあります。
また下肢の筋力低下などが由来のこともあり、
弾性ストッキングや、下肢ふくらはぎマッサージも有効なことがあります。